京都造形芸術大学の岡田文男教授(文化財科学)らによる調査の結果、唐招提寺金堂に安置されている、盧舎那仏などの三尊像[国宝]は、ニレの樹皮を主成分とする木屎(こくそ)で造られていることが判った。
木屎は少量の漆で独特の粘りが出るため造形しやすく、鑑真和上坐像(国宝)の「お身代わり」にも使用されている。
奈良新聞2/8社会
同寺の国宝「鑑真和上坐像」は公開期間が限られる為、通年拝める様に「お身代わり」の制作を京都の美術院国宝修理所で行っている。美術院での調査から、鑑真和上坐像は専門仏師の制作を伺わせる痕跡がないことが判った。弟子の一人が和上の入滅が近いことを知り、ありし日の姿を後世に伝えるために自ら制作した、という伝承と整合するものであるという。
奈良新聞2/8総合
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